マスターデュエルに於ける伏せ読み

投稿自体は久しぶりになります、斉藤伸也です。

マスターデュエルで相手の伏せを読むため、自分が意識してることを書きます。

想定は相手のデッキ不明、40〜43枚程度、プラチナ〜ダイヤです。

相手のデッキによっても変わる部分が大きくありますので、いくつかのデッキで例を挙げてます。

先に断っておきますが、明らかに採用されている可能性の低いカードの存在は無視して書いてますので、ご了承ください。

画像は遊戯王ニューロンとマスターデュエルから引用してます。

目次

相手先攻1伏せエンド

まずここで考えるのは、相手が先攻を取ってくるデッキで、かつリソースを繋ぐ最低限の動きすらできていない、ということ。

つまり相手の手札は

妨害最大値で考える

手札誘発×4

墓穴や抹殺、汎用orギミック罠

と見ることができます。ここに相手のデッキギミックのカードが含まれていると、その数だけ妨害が減り自分が展開しやすくなるということになります。

注意ですが、これを「相手事故って動けんし余裕やん笑笑」と受け取ってはいけません。

相手の手札が誘発や罠に寄っていたとしても、こちらが伏せ及び誘発で動きを止められた場合、相手はトップドローで十二獣やフラクトール、フュージョンデステニー等の1枚で動けるカードを引ければ展開することが可能だからです。他にも複数枚初動のうち1枚を持っていて、次のターンに足りないパーツを引かれても同様です。

相剣の場合

更に細かく考えていきます。

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例として、この相剣を使います。

構築から見ると、伏せ1の時に可能性(確率は無視してください。負けたら終わりのシングル戦、更に相手は試行を繰り返しているので)が高いのが

虚無、勅命、墓穴、抹殺です。

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可能性が少し低いのが無限泡影。と暗転。

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かなり低いのがライトニングストーム。これはブラフ目的と思われますが、この可能性は正直無視していいです。相手が一切何もしてこなかったら暗転か打ちどころがなかった抹殺墓穴、この次くらいにようやく可能性が出てきます。

他は手札にあれば先攻で打ってます。

暗転は次のターンのドローで莫耶、劉淵、エクレシア、金満謙虚を引く確率(35分の11、約31%)を考えると手札に残しておきたいので、基本はたぶん伏せないんじゃないかと思います。それでも伏せてきた場合は、他に見せる札があり、かつ動けなかったと考えられるため、逆説的にヴィシュダか泰阿が手札にあることが予想されます。

1伏せが無限泡影の可能性が低いわけ

ちなみに無限泡影(これ以降泡影と書きます)の可能性が少し低い、というのはどういうことかというと、

泡影を伏せると羽根ライストを打たれた時に1妨害減ってしまう

という特性があるためです。例外はありますが、基本は手札に抱えます。

また、「伏せると"同じ縦列の魔法罠を無効にできる"効果があるから伏せれば良くね?」

という意見があるかもしれませんが、先攻伏せの縦列で無効にするのはほぼ不可能です。相手はめっちゃ頭が良いと考える方が良いです。ミスに期待しても上達しません。

例外として、端に伏せてある場合があります。これはペンデュラムスケールの効果を無効にしたいという意図がありますので、泡影の可能性は残ります。今はデスフェニの影響で少ないと思われますが、ペンデュラムテーマが流行している時は警戒が必要です。

もう一つの例外は、相手がPSYフレームギアγを持っている場合です。γの効果によってγとドライバーが出てくると、手札から泡影を打てなくなるため、伏せている可能性があります。

1伏せが泡影だった場合はγを警戒しましょう。

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相手先攻2伏せエンド

先程と同様に、まずは相手の手札にPSYフレームドライバーやD-HERO等の事故札は無いものとして考えます。

となると、最大妨害は

手札誘発×3

墓穴や抹殺、汎用orギミック罠

となります。

幻影の場合

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この構築で見てみます。

伏せられる可能性のあるカードは

墓穴、抹殺、一滴、霧剣、ブリガンダイン、翼、泡影です。

この中で2伏せにある可能性が高いのが、

墓穴、抹殺、霧剣、泡影です。

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あまり考える必要がないのが一滴。

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ほぼ可能性がないのが翼、もっと無いのがブリガンダインです。

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一滴は考えなくてもいい?

一滴はコストを必要とするため、他の手札との兼ね合いで伏せるかどうかを判断されます。そのため伏せずに手札に取っておくことも考えられます。

また、役割が泡影と重複しているため、先攻2伏せエンドという、相手にモンスターのいない状況の伏せ読みだけで考えるなら泡影と考えてもほぼ差し支えないというのもあります。もちろん打点半減のために発動されることはありますので、ワンキルに向かう場合は当然警戒が必要です。

 

2伏せにブリガンダインは無いのか

2伏せエンドにブリガンダインの可能性がほぼない理由ですが、

前提として、ティアスケイル以外の幻影モンスター1体でアナコンダが成立します。(ティアスケイルならもっと動く)

幻影→アルミラ→幻影墓地効果でブリガン(グローブならローブかブーツ経由)→ブリガン→リンスパ→アルミラリンスパでアナコンダ

例外的な条件を挙げると一生何もできないためシンプルな状況で思考整理をしたいので、他に展開できない時、可能ならば手札誘発を召喚してでもアナコンダの展開に必ず向かうと仮定しておきます。

ブリガンを持ちながら相手が全く動いていないということから、リンスパと混ぜてアナコンダになれる効果モンスターが引けていないことが分かります。

つまり、相手の手札がモンスター3枚と伏せ2枚(1枚はブリガン)とすると、この構築であればアナコンダの素材にできないディバインとダッシュとニビルが確定することになります。

流石にこれは極端な仮定ですが、幻影の2伏せにブリガンが混ざっているとなると、かなり相手の伏せや手札は読めることがわかります。

(見えてるのがブリガンダインだけだと蟲惑魔やクロノダイバーの可能性もあるので一応注意。)

そしてブリガンは伏せが魔法であれば、自分のターンに伏せて発動すれば良いだけなので、魔法ではなく霧剣泡影であると読めます。

2伏せに幻影翼が無いと判断する理由

これはシンプルに、握っている方が基本強いためです。ティアスケイルと未界域を次のターンにドローする可能性を踏まえると見えてきます。

相手はまず動けていないとのことなので、手札を

誘発×2、霧剣×2、翼

とでもしておき、全て使い切った(霧剣は場に残っている)ことにします。

翼を伏せていると、ティアスケイルを引いた場合、ティアスケイル→アルミラで場の翼発動、翼墓地効果発動でティアスケイル出してアナコンダですが、相手の泡影1枚で終了します。手札にあれば、ティアスケイルの効果を発動して相手の泡影を1枚超えられます。

今度はトップドローは未界域で、同じく誘発2枚は使い切ったとします。こちらはシンプルに未界域1枚でどうにもならないところを、50%で追加のドローを見られるようになります。

翼を手札に残すことで、トップで引いて嬉しいのがティアスケ2、未界域5(35分の7)と、翼が関与しない幻影モンスター6、どちらにもなる増援1になります。相手視点で35分の14と35分の7だと、翼を伏せない前者を取ると思われます。

誘発で止まった後の伏せ

誘発のやり取りで止まってエンドは実際に起こりやすいので、再現性の高い思考になります。

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D十二鉄獣の場合

フュージョンデステニーにうらら、1伏せエンドを考えてみます。

まずデッキ内容的に伏せられるカードは

墓穴、抹殺、泡影、抗戦(あと一応ライスト、羽根だけど無視します)です。

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更に、ここに自分のうららが通ったということを踏まえて考えてみると、相手はそれ以上の攻め手が無いことから、ほぼ墓穴抹殺ではないことがわかります。裏を返すと、抹殺があった場合、発動したくてもできなかったということで、残りの手札はうらら×3ということも予想できます。

ラクトールにうららを投げて相手が止まった場合も同様です。

「Gが通る→うらら墓穴抹殺は無し」は真ではない

相手が炎舞テンキ→フラク→キット→ナーベル→キット通常、効果に自分がチェーンして増殖するGを発動したとします。相手はそれにチェーンなし、双龍を出して2伏せでターンを終了してきました。盤面はキット双龍炎舞2伏せですね。

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ここで考慮する必要があるのは、相手が止まりたくないのに止まったのか、止まっても問題なかったのか、です。

止まりたくないのに止まらざるを得なかった場合から考えます。

伏せはGを止められないカード、または思惑を通したいためにあえて打たなかった墓穴抹殺の可能性があります。

抹殺であれば発動して、フェリジットの手札入れ替えを経由してデスフェニを立てる選択肢もあります。ただここが難しいところで、相手が抹殺の価値やこちらの手札をどう見ているかで発動されるか決まってきます。相手がGを通したい、墓穴、抹殺、羽根、ライスト、フュージョンデステニーを止めたい、または泡影のケアまではできない、という思考で抹殺を温存していた場合は発動しないことは十分考えられます。そして相手がGを発動してくるとしたら、墓穴抹殺の疑いはかなり高まってくるという訳です。

またうららの可能性ですが、今だとフュージョンデステニーの流行があり、それに対して打ちたくて温存という考え方もあります。

 

止まっても問題無い場合というのは、伏せに抗戦がある状況です。

双龍のコストを場のキットにすれば、抗戦で4体出せるので双龍とシュライグの2妨害とナーベルによるリソース回収が達成できます。抗戦を通すためにわらしを警戒して墓穴を残す判断ももっともです。また、元々鉄獣の展開は抗戦を構えに向かいます。引いているのであればGを止めたり突っ張ったりしてまで展開する必要は無いです。

 

つまりGが通って、キット双龍炎舞2伏せで止まった場合でも、伏せは墓穴、抹殺、抗戦、泡影どれの可能性もある、ということです。

ここから相手の伏せを読むためには、こちらのアクションに対する相手のリアクションを見て判断していく必要があります。

例えばこちらの双龍への泡影に抹殺を合わせてきた場合、だったら伏せは泡影じゃあなさそうだとか、双龍のコストをテンキにしてきたら抗戦は違うとか、これで何もしないってことは墓穴の可能性も無いな、とかなって徐々に絞れていきます。

 

マスターデュエルの仕様による伏せ読み

正直これはocgでは通用しないテクニックなので邪道だし、ケアされる可能性もあるのですが、マスターデュエル、またランクマッチを語る上で避けられない事項なので書きます。伏せ読みの練習が簡単にできる、と言えばそう。

分かりやすいのは原始生命態ニビルと神の宣告です。

モンスターを5回召喚・特殊召喚してから、今まで何もしなかった相手にチラチラ考える時間ができた時、相手はニビル持ってますよね?あとは召喚成功時の効果を発動しようと思ったら、相手が考え始めて、神の宣告を打たれるとか。

マスターデュエルの仕様として、効果の発動ができる場合のみ確認を行うというものがあります。これを利用すると相手の伏せがかなり割れてきます。

しかし、これを信用し過ぎると相手がチェーン確認をOFFにしていた場合に痛い目を見ることになります。頼り過ぎは良くないけども、負けても取り戻せるランクマくらいならかなり有効なテクニックです。

あと相手にデスフェニみたいなフリーチェーンで発動できるカードがあると、このテクニックは使えないことが多いのでそこも注意。

下に確認タイミングで伏せや手札に持っている可能性があるカードを例として挙げていきます。デスフェニがいると分からなくなると書きましたが、状況が被ると当然隠れてしまうので条件の確定はできないです。

  • 何かするたびに相手に確認が移る

完全フリーチェーンのカードを持たれてます。

例)増殖するG、抹殺、虚無空間、王宮の勅命、鉄獣の抗戦、群雄割拠、御前、センサー、紅き血染めのエルドリクシル、黄金郷永続罠カード、電脳堺門-朱雀、真竜罠、赫の烙印、プランキッズの大暴走、パーソナルスプーフィング、(自分の墓地にモンスターがいれば墓穴、天龍雪獄、シャークキャノン、クロウとか)等。

 

  • モンスター等を場に出してから毎回確認が入るようになった

こちらの場に干渉するフリーチェーンのカード持たれてます。

例)泡影、ヴェーラー、強制脱出装置、サイクロン、禁じられた一滴、相剣暗転、幻影霧剣、ウィドウアンカー、サラマングレイトレイジ、ドラゴンメイドのお片付け(他条件もあり)等。

  • 自分の魔法罠カードの発動やモンスター効果で確認

主に発動・効果無効系のカードを持たれています。

例)うらら、PSYフレームギアγ、うさぎ、わらし、永久に輝けし黄金郷、神の宣告、墓穴ホール、サラマングレイトロアー等

読みの精度をあげるには?

一番おすすめなのが、相手の伏せを声に出して予想することです。相手が知り合いであれば、終わった後に開かれなかったカードは「伏せ○○だった?」と確認するのも大事です。自分の中で結論をはっきり出さないと、プレイにブレが出ますし、いつまでも不完全な思考のままです。

1人回しであれば、相手の手札を用意して回してみましょう。こちらは伏せ読みというかもう手札読みにはなりますが、自分の展開のどこに何が当てられるのかをしっかり確認することが大切です。その上で、相手の手札によって相手の妨害の投げ方も変わるはずです。GだけとうららGの時、Gだけでも他の手札が強い時弱い時、泡だけと泡ニビルの時、伏せだと墓穴抹殺泡やその他、いろんなパターンがあります。まずは1枚から、徐々にパターンを増やしていきましょう。

あとがき

ここまで読んでくださって本当にありがとうございます。偉そうに書きましたが、自分もまだまだ若輩プレイヤーなので、もしかすると妥当性など間違っているところもあるかもしれません。しかしながら、それはそれでそういう思考のプレイヤーも存在する、ということでもありますので、無駄にはならないと思われます。またこの多様性がカードゲームの面白いところでもあると思います。

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